研修を終えた帰り道、ふと手に取った2つの和菓子。パッケージの美しさと、どこか懐かしい名前に惹かれて購入したのは、「白山一望」と「うちわ煎餅」。どちらも製造元は加藤皓陽堂さん。
>>> 株式会社 加藤皓陽堂
期待を込めて、ゆっくり味わってみました。
白山一望(はくさんいちぼう)──やさしさとコクが同居する焼菓子
まずは「白山一望」。
加賀銘菓と銘打たれたこの焼菓子、包み紙には松尾芭蕉の句「風かをる 越の白嶺を國の華」が印刷されていて、見た瞬間にピンとくる「格」のようなものが漂っています。
開封してみると、コロンとかわいらしいフォルム。上部にうっすら白く糖衣がかかっていて、控えめながらも華やかさがあります。
ひとくちかじると、しっとりほろっとした生地の中から、やさしい甘さの白餡がふわっと広がる。バター、牛乳、卵が贅沢に使われているだけあって、ただの和菓子ではない、洋菓子のようなコクも感じさせてくれます。
お茶にもコーヒーにも合いそうだな、と思える味わい。シンプルなのに、記憶に残る一品です。
うちわ煎餅──見た目で笑顔、味でほっと一息
名前の通り、うちわの形をした煎餅で、青色の円形に白い鳥と竹の葉が描かれた涼しげなデザイン。実際に木の棒が付いていて、本当にうちわのような見た目です。
素材は餅米を精製加工した煎餅で、表面にはすり蜜を化粧引き。口に入れるとサクッと軽く、そしてやさしい甘さがふんわりと広がります。アートのような見た目と、控えめな甘さが絶妙にマッチしていて、贈り物にもぴったりだと感じました。
小さなご褒美に、心がふわっと軽くなる
今回出会った「白山一望」と「うちわ煎餅」。
どちらも味わいはもちろん、見た目やストーリー性にも惹かれる和菓子でした。加藤皓陽堂さんの丁寧な仕事ぶりが、じんわり伝わってくる2品。
旅の途中に、また日常の中でも、こうした“ちょっとしたご褒美”があるだけで、気持ちがふわっと軽くなる気がします。
次はどんな和菓子に出会えるかな? みなさんのおすすめも、ぜひ教えてくださいね!