「自分らしさ」はどこから来るのか?──キャリアにおけるアイデンティティの形成過程

こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。

面談や研修の現場で、こんな問いが投げかけられることがあります。

「自分らしさって、どう見つければいいんでしょうか?」

就職や転職、異動や昇進など、キャリアの節目に立ったとき。
SNSや書籍で「自分らしい働き方をしよう」といった言葉を目にしたとき。
多くの人が一度は、この問いに直面するのではないでしょうか。

でも、いざ「自分らしさ」を言葉にしようとすると、なかなか出てこない。
そもそも自分らしさって、どこから生まれるのでしょうか?

今回は、キャリアの視点から「自分らしさ」の正体と、その見つけ方について考えてみたいと思います。

「自分らしさ」とは、「比較」の中で育つもの

まず前提として、自分らしさは生まれたときから決まっているものではありません。

私たちは誰もが、環境の影響を受けながら変化していきます。

  • 幼少期に親からよく言われた言葉
  • 学校や部活で体験した成功や失敗
  • 社会人になって褒められたこと、叱られたこと

こうした一つひとつの経験を通して、「自分ってこういう人間なのかもしれない」という感覚が育っていきます。

そしてその多くは、「他者との比較」や「環境の反応」を通じて形作られるのです。

たとえば、同じチームのメンバーと仕事をしていて、
「自分は細かいところに気づくタイプかもしれない」
「誰かのフォローに回るほうが落ち着くな」
と感じるようになったとしたら、それは「比較の中で育った自分らしさ」です。


自分らしさは、他人との違いに気づいたときに立ち上がる

「自分らしさ」とは、自分ひとりの中にある固定の性質ではなく、関係性の中で立ち上がってくる感覚です。

逆に言えば、他人と交わることなく、まったく比較もせずにいたら、自分らしさは意識されることがないのかもしれません。

だからこそ、他者との違いに気づいた経験を振り返ることが、自分らしさのヒントになります。

  • 自分にとって「普通」だったけど、他の人に驚かれたこと
  • 他の人が苦手そうなことが、自分は自然にできた経験
  • 「ありがとう」と言われて、自分でもうれしくなった行動

こうした場面の中に、自分らしさの種が眠っている可能性があります。


自分らしさを育てる3つのステップ

キャリア面談の中で私がよく使う問いかけを、3つのステップとしてご紹介します。

① 他人と比べて「違ったこと」を探してみる

過去の出来事を振り返り、「他の人と違っていた」「周囲から驚かれた」ような経験を探します。

それがポジティブなことでなくても構いません。

  • 「慎重すぎる」と言われた
  • 空気を読みすぎて疲れてしまった
    などの経験も、自分らしさの出発点になりえます。

② 「それが活きた場面」を思い出してみる

違いを感じた特性が、どこかで役に立ったり、人の役に立ったりした経験があるかどうかを振り返ります。

  • 慎重さがミスを防いだ
  • 空気を読む力が場を和ませた

そうした経験は、「自分らしさが価値に変わった瞬間」です。

③ 「自分らしさを活かすには?」を考えてみる

最後に、その自分らしさが活きるようにするには、どんな環境や関わり方が合っているかを考えます。

  • 小さなミスも拾える環境が合っているかもしれない
  • 縁の下の力持ちとしての役割にやりがいを感じるかも

こうして考えることで、自分らしさを「過去の分析」ではなく「未来の選択肢」に変えることができます。


自分らしさは、これから作っていける

「自分らしさ」は、過去の経験や他者との比較から見えてくるものです。

でもそれは、一度見つけたら終わりではありません。

新しい仕事や役割、関係性に出会うことで、「こんな面も自分にあったのか」と気づくことが、何度もあります。

だからこそ、自分らしさは「探すもの」ではなく、「育てていくもの」として捉えることが大切だと感じています。

自分を知ることは、キャリアの羅針盤になります。
ぜひ、これまでの経験の中にある「自分らしさの種」を、ゆっくり探してみてください。

読んでくださり、ありがとうございました。


「自分らしさ」は、特別な才能や強みだけではなく、これまでの経験や関係性の中に少しずつ育つものです。

もし今、自分らしさやキャリアの軸が見えにくいと感じている方がいれば、よろしければ一度ご相談ください。

これまでの経験を丁寧に言葉にしながら、納得できるキャリアの選択を一緒に考えています。

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