こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。
「どうせ言っても変わらない」
「前にも提案したけど、聞き流されて終わった」
「声を上げても、むしろ面倒くさいと思われる」
こんな『あきらめ』の空気が、職場の中にじわじわと広がっている。
最近、そんな相談を受ける機会が増えてきました。
改善提案が出ない。会議が形だけになる。建設的な議論が起きない。
でもそれは、働く人の意欲や能力が低いのではなく、「変わらなかった経験」が積み重なった結果として起きていることがほとんどです。
そんな職場で、最初に必要なのは何か?
今回はその「第一歩」について、考えてみたいと思います。
「言っても無駄」の裏側にある『学習された無力感』
心理学では、「何をやっても結果が変わらなかった」経験が続くと、人はやがて挑戦そのものをやめてしまうと言われています。これを学習された無力感と呼びます。
職場でも似たことが起きています。
- 提案しても反応がない
- いいねと言われたけど、何も変わらなかった
- 上司が否定的なコメントを返してきた
こうした経験が積み重なると、「言っても無駄」「自分が動いても意味がない」と学習してしまうのです。
では、この無力感をどうやってほぐしていくか。
変化の第一歩は、声を拾い上げる側にある
無力感を乗り越えるには、「声が届いた」「ちゃんと受け止められた」という感覚を、誰かが最初に生み出す必要があります。
その役割は、多くの場合、管理職やチームリーダーなど、受け手の側にあります。
- 小さな意見を拾い上げる
- その意見の背景に耳を傾ける
- できる・できないをすぐ判断せずに、対話を続ける
これらは一見地味ですが、職場の空気をじわじわと変える力があります。
「拾われた実感」が、次の発言を生む
過去に、ある企業でこんなことがありました。
社内のアイデア提案制度が機能していないという相談を受け、ヒアリングを重ねる中で、ある若手社員が「投稿したことあるけど、何の反応もなくて」とポツリと漏らしました。
そのとき、その声をもとに管理職がすぐに動き、提案者に直接フィードバックを返す仕組みを立ち上げました。
すると、翌月から提案件数が倍増。
「どうせ変わらない」は、「伝わるかもしれない」に変わっていったのです。
大事なのは、最初の「反応」です。
声を出した人に、「ちゃんと届いた」と実感させられるか。
その一手が、次の発言、次の改善行動を呼び起こします。
大きな改革より、1人の「聴き方」が空気を変える
組織全体を一気に変えようとしなくていいのです。
まずは、誰かの一言を「受け止める側」に回ってみる。
- 「それってどういう背景だったの?」と聞いてみる
- 「その視点、他の場面でも活かせそうだね」と伝えてみる
- 「提案ありがとう、まず自分ができることを考えてみるね」と返してみる
この反応の積み重ねが、職場の「あきらめ」をほどいていきます。
もしあなたが今、マネジャーやリーダーの立場にあるなら。
「拾う」ことから始めてみませんか?
読んでくださり、ありがとうございました。
「言っても無駄」という空気を変えるのは、大きな制度や施策だけではなく、日々の小さな関わり方の積み重ねです。
もし今、職場の声が出づらい雰囲気や、意見が届かない構造に課題を感じている方がいれば、よろしければ一度ご相談ください。
現場の声が届き、動き出す組織づくりを、具体的な仕掛けと対話の設計を通じてサポートしています。
▼ リベラキャリアへのお問い合わせはこちら
コメント