こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。
企業の現場で、若手向けキャリア研修に関わる中で、最近よく聞く声があります。
- 以前のキャリア研修が、Z世代にはあまり響かない
- やりたいことを見つけようと言っても、反応が薄い
- 一方的な講義形式では、置いてきぼり感が強くなる
実際、Z世代と呼ばれる若手社員たちは、育った環境も価値観も、以前の世代とは大きく違います。
では、そんなZ世代に「刺さる」キャリア研修とは、どんなものなのでしょうか。
今回は、私自身の現場経験と、若手のリアルな声をもとに、研修設計のヒントをまとめてみます。
目次
- キャリア研修が届かない背景
- 刺さる問いかけのポイント
- 1. 答えが一つではない問いを投げる
- 2. 過去の経験から引き出す
- 3. 迷いや不安を否定しない
- 実際の研修現場で見えた変化
- Z世代が求めているのは「共に考える場」
キャリア研修が届かない背景
Z世代の若手社員は、就職活動や社会に出る段階から、漠然とした将来不安を抱えているケースが少なくありません。
- 人生100年時代と言われても、先が見えない
- SNSで同世代の活躍が目に入る一方、自分は何も決められていない
- 働き方も価値観も多様化し、正解が見えにくい
そんな状況の中で、キャリアはこう考えるべきという一方的な押し付けや、やりたいことを見つけましょうという漠然とした問いかけは、かえって不安やモヤモヤを強めてしまうこともあります。
刺さる問いかけのポイント
では、Z世代の若手がキャリアについて前向きに考えられる問いかけとは、どんなものか。
私が現場で試行錯誤してきた中で、特に効果を感じたポイントは次の3つです。
1. 答えが一つではない問いを投げる
- どんなとき、自分は力を発揮できていると感じる?
- 小さなことでいいので、誇れる経験は?
- 「こうありたい」と思える先輩や上司の姿は?
こうした問いは、正解を探すのではなく、自分の感覚に目を向けるきっかけになります。
2. 過去の経験から引き出す
いきなり将来像を考えていただくのではなく、
- 学生時代、どんな場面で楽しかった?
- これまでの仕事で「嬉しかったこと」は?
など、過去の小さな経験から、自分らしさのヒントを探す問いが効果的です。
3. 迷いや不安を否定しない
- 「まだ決まっていない」
- 「やりたいことがわからない」
そんな状態を、焦らせたり否定したりせず、
- その不安を大事にする
- 迷いながら考えていい
というメッセージを込めた問いかけが、安心感を生み出します。
実際の研修現場で見えた変化
ある企業で、従来の「やりたいことを明確にする」型のキャリア研修を、問いかけ中心の設計に変えたところ、こんな変化が見られました。
- グループワークでの発言が増えた
- 「完璧な答え」を探さず、自分の言葉で語る人が増えた
- 研修後のアンケートで「気持ちが楽になった」という声が目立った
特に、不安やモヤモヤをそのまま扱える空気をつくることが、Z世代には響くのだと実感しています。
Z世代が求めているのは「共に考える場」
Z世代の若手社員は、決してキャリアに無関心なわけではありません。むしろ、
- 自分にとっての「正解」を真剣に考えたい
- 焦らず、でも一歩踏み出すヒントが欲しい
そんな想いを抱えながら、モヤモヤと向き合っている人が多いのです。
だからこそ、必要なのは、こうあるべきではなく「一緒に考えよう」というスタンスの研修です。
キャリアに絶対的な正解がない時代だからこそ、安心して迷い、考えられる場をつくること。それが、Z世代に「刺さる」キャリア研修の第一歩になると感じています。
読んでくださり、ありがとうございました。
Z世代のキャリア支援では、「正解を教える」よりも「一緒に考える」ことが大切です。
安心して迷える場、答えのない問いに向き合える時間が、若手の内省を深めていきます。
もし今、若手向けキャリア研修の設計にお悩みの方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。
Z世代に響く問いかけや場づくりを、現場経験に基づいてご提案いたします。
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