反応が薄い受講者に効いたアイスブレイク設計の裏側

こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。

「アイスブレイクをしたのに、空気が変わらなかった」

そんな経験、ありませんか?

研修の冒頭、講師の第一声や場の設計によって、その後の空気感や受講者の姿勢は大きく左右されます。

今回は、私が実際に担当した研修で、最初の5分で「場の重たさ」をゆるめ、空気を変えたアイスブレイク設計の裏側をお伝えします。

目次

  1. 反応が薄い受講者に共通する「構え」
  2. 空気を変えたアイスブレイクの仕掛け
  3. なぜ「ちょっとした問い」が場を変えるのか
  4. アイスブレイクは「話す」ことより「出会う」こと
  5. アイスブレイクで伝える静かなメッセージ
目次

反応が薄い受講者に共通する「構え」

企業研修の現場では、

  • 指名されない限り発言しない
  • どこか表情が硬い
  • 「やらされ感」がにじんでいる

というような空気に出くわすことがあります。

これは講師に対して心を閉ざしているというよりも、「研修という場」そのものに身構えている状態です。

特に、

  • 自分の意見を述べることに慣れていない
  • 正解を求められる場だと思っている
  • 本音を出すと浮くのではと警戒している

といった背景がある場合、こちらの語りかけが届きにくくなります。


空気を変えたアイスブレイクの仕掛け

私が行ったのは、ある若手社員向けのキャリア研修。

冒頭、自己紹介の時間を設けたのですが、最初はやはり、笑顔も声も控えめでした。

そこで取り入れたのが、「あえて正解がない問い」を使った自己紹介のアレンジです。

具体的には、以下のような問いをセットにしました。

  • 最近ちょっと笑ったこと
  • 子どもの頃の夢
  • 今の仕事にひそかに感じている面白さ

こうした問いを加えることで、「肩書き」や「部署」ではなく、「その人らしさ」から場に入ってもらうことができます。

もちろん、無理に笑いを取る必要はありません。

でも、講師のこちら側が「個を歓迎している」というメッセージを込めることが大事です。


なぜ「ちょっとした問い」が場を変えるのか

正解がある問いや、堅い自己紹介だけでは、受講者の緊張はほぐれにくいもの。

一方で、少しだけ「その人の日常」や「思い出」に触れるような問いは、

  • 相手にペースをゆだねられる
  • 無理に頑張らなくていい安心感がある
  • 聞いている側もほっとする

といった心理的効果があります。

特に印象的だったのは、ある受講者の「子どもの頃の夢」を聞いたとき。

それをきっかけに、他のメンバーの表情がゆるみ、軽い笑い声が場に広がりました。

問いが変われば、反応も変わる。そんな瞬間でした。


アイスブレイクは「話す」ことより「出会う」こと

大切なのは、「とにかく発言させる」ことではありません。

講師と受講者、受講者同士が「出会う」場を設計すること。

その第一歩が、アイスブレイクです。

形式やワークの正解にとらわれず、

  • 誰もが話せる
  • 話しても浮かない
  • 話さなくても居場所がある

そんな余白のある問いが、重たい空気に小さな風を通してくれます。


アイスブレイクで伝える静かなメッセージ

反応が薄い受講者を前にすると、講師としては焦ったり、責められているような気持ちになることもあります。

でも、場が動き出すには「準備運動」が必要です。

その起点となるのが、アイスブレイクの問いです。

受講者に話してもらう前に、まずこちらが「その人を受け入れる準備ができていますよ」と伝える。

アイスブレイクは、そんな静かなメッセージなのかもしれません。

読んでくださり、ありがとうございました。


研修の空気を変えるのは、大げさな仕掛けではなく、「問い」のデザインです。
正解を求めず、安心して話せる場をどうつくるか。
その第一歩が、アイスブレイクに込める“意図”です。

もし今、受講者の反応や場づくりに課題を感じている方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。
現場の空気を動かす問いの設計や、受講者との関係性づくりをサポートしています。

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