戦略的に迷う、というキャリアのつくり方

こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。

キャリアの相談に乗っていると、よく出会うのが「迷い」の状態です。

  • 転職するかどうか悩んでいる
  • このまま今の仕事を続けていいのか迷っている
  • 他にも選択肢がありそうで、決めきれない

この「迷い」をネガティブに捉える人は多いですが、私はいつもこう伝えます。

「迷うこと」は、キャリアを考えている証拠。
そして、その迷い方には「質の差」がある。

今日は、キャリアをつくるうえで大切な「戦略的に迷う」という視点について考えてみたいと思います。

目次

  1. キャリアに「正解」はない
  2. 「迷い」が深まるときに必要なのは「戦略」
  3. 実際の相談事例から
  4. 戦略的に迷うための3つのステップ
  5. 1. 迷っている理由を言語化する
  6. 2. 比較する選択肢を増やす
  7. 3. 「今やること」を決めておく
  8. 迷う力は、キャリアをつくる力
目次

キャリアに「正解」はない

これまで多くの人が、「明確な目標に向かって努力すること」がキャリア形成の正解だと思ってきました。
でも、実際のキャリアはそんなに一直線にはいきません。

  • 会社の方針が変わる
  • 人間関係やライフイベントの影響がある
  • 想定していなかったチャンスや壁がやってくる

だからこそ、「一度決めたら曲げない」よりも、
変化の中で立ち止まり、問い直すことのほうが大切になってくる。

「迷い」が深まるときに必要なのは「戦略」

では、迷いが出てきたとき、どうすればいいのでしょうか。

感情に流されるのでもなく、現状維持に逃げるのでもなく、
「迷いを戦略的に使う」という考え方があります。

これは、意思決定を焦らず、視野を広げて選択肢を吟味するという姿勢。
たとえば:

  • 今、他にどんな選択肢があるのかを「あえて」探してみる
  • 一度、今の仕事を「第三者の目」で見直してみる
  • 現職と転職、どちらも想定して「両方の未来」を描いてみる

「迷う時間」を、情報収集と内省のために意図的に使うのです。

実際の相談事例から

ある方は、「やりたいことがはっきりしないけれど、今の会社にモヤモヤがある」という状態で相談に来られました。

最初は「今すぐ辞めるか、続けるか」で迷っていたのですが、対話を通して次のような問いを一緒に考えていきました:

  • 今の会社で「やれていない」と感じていることは?
  • それは他社であればできるのか?
  • 自分にとっての「理想の働き方」とは?

その結果、「今すぐ辞める必要はないけれど、半年以内に他社も見ながら自分の強みを棚卸ししてみる」という方針に落ち着きました。

これは、「今決めない」という意思決定です。
でも、そこには明確な仮説とスケジュールがある。

このように、戦略的に迷うことは、「考え続ける」という行動でもあるのです。

戦略的に迷うための3つのステップ

では、どうすれば自分の「迷い」を戦略的に変換できるのでしょうか。
私がよくご提案しているのは、次の3ステップです。

1. 迷っている理由を言語化する

→ 何に引っかかっているのか?「納得していない」「飽きた」「評価されない」など、感情レベルも含めて言葉にしてみる。

2. 比較する選択肢を増やす

→ 転職だけじゃなく、部署異動、副業、長期休暇など、少し視野を広げてみる。

3. 「今やること」を決めておく

→ 情報収集、面談の設定、キャリアの棚卸しなど、「すぐ行動できること」を一つ決める。

迷う力は、キャリアをつくる力

キャリアは「まっすぐ進む」ものではなく、
「折れたり、止まったり、戻ったりしながら、自分で選び直す」ものです。

だからこそ、迷うことは悪ではありません。
むしろ、「考えようとしていること」の証です。

そして、「考えること」はキャリア形成の中心です。

迷う自分にダメ出しするのではなく、迷いを「素材」として活かす視点を持てるかどうか
それが、これからの不確実な時代における、キャリアの大きな力になると信じています。

読んでくださり、ありがとうございました。


キャリアの迷いは、決して悪いものではありません。
むしろ、「考えようとしている」サインであり、自分の可能性を広げるチャンスです。

もし今、キャリアの方向性や選択に迷いを感じている方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。
焦らず、しかし止まらず、「戦略的に迷う」ための整理と対話を一緒に進めていきましょう。

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