こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。
最近、生成AIを業務に活用する企業や個人が一気に増えています。
資料作成、メール文の下書き、アイデア出し、議事録の要約など、ちょっとした業務の効率化には確かに便利です。
一方で、現場でこんな声もよく聞きます。
- 「結局、生成AIを使いこなせていない気がする」
- 「便利だけど、思ったような結果が出ない」
実は、この違和感の正体はとてもシンプルです。
生成AIを「使いこなせる人」と「使われてしまう人」には、決定的な違いがあるからです。
今日は、私自身が現場で感じているその違いと、これからの時代に必要な視点について整理したいと思います。
目次
- 生成AIに丸投げする人が増えている
- 使いこなす人は「問い方」が違う
- 論理的思考が「問いの質」を決める
- 生成AIを使いこなせる人の特徴
- 生成AI時代のキャリアにも関わる視点
- 生成AIは「考えた人」に味方する
生成AIに丸投げする人が増えている
私も企業研修やキャリア支援の現場で、生成AI活用をテーマに扱うことがあります。
その中で気づくのは、多くの人がAIに「丸投げ」してしまっているということです。
たとえば、ある研修で「営業資料のたたき台を作る」というワークを実施しました。
生成AIに「営業資料を作って」と入力するだけで、なんとなくそれっぽい文章が出てきます。
それをそのまま使ってしまう。
一見、楽だし効率的に見えます。
でも、よく見ると、内容が顧客にまったく合っていなかったり、言葉が抽象的すぎて伝わらなかったりする。
結果として、成果物の質は下がり、「結局、これじゃ使えない」と感じてしまう。
これが、生成AIに使われてしまう典型的なパターンです。
使いこなす人は「問い方」が違う
では、生成AIを使いこなせる人は何が違うのでしょうか。
一言でいえば、問いの立て方です。
ただ「営業資料を作って」と指示するのではなく、次のように問いを具体化していきます。
- どんなターゲット向けか
- どんな課題を抱えているか
- 自社の強みや特徴は何か
- 資料のトーンや雰囲気はどうしたいか
こうした情報を整理し、生成AIに伝えることで、アウトプットの質は格段に上がります。
生成AIの良し悪しは、最初の問いの質で決まる。
この問いを立てられるかどうかが、使いこなせるかどうかの分かれ道なのです。
論理的思考が「問いの質」を決める
問いの立て方を高めるには、論理的思考(ロジカルシンキング)が欠かせません。
ロジカルシンキングとは、物事を分解し、整理し、つながりを見つける力です。
たとえば:
- 課題を細かく要素に分けて考える
- 必要な情報と不要な情報を切り分ける
- 因果関係や優先順位を意識する
このプロセスができている人ほど、生成AIに的確な問いを与えられます。
逆に、なんとなく使っているだけでは、表面的なアウトプットしか得られません。
生成AI時代に求められるのは、ツールを操作する技術ではなく、思考を整理する力なのです。
生成AIを使いこなせる人の特徴
私の経験上、生成AIを上手に使いこなせる人にはいくつか共通点があります。
- 課題を具体的に言語化できる
- 相手目線で情報を整理できる
- 生成AIを使う前に、自分なりの考えを持つ
- 出力結果をそのまま信じず、検証・修正する習慣がある
つまり、考えることをやめず、生成AIをパートナーのように扱う人が、結果的に良い成果を出しているのです。
一方で、ただ便利な道具としてだけ捉えていると、生成AIに振り回され、期待外れな結果に終わりがちです。
生成AI時代のキャリアにも関わる視点
この「使いこなすか、使われるか」の視点は、キャリアにも直結します。
生成AIの進化で、単純作業や情報整理はどんどん効率化されていきます。
その中で、人間に残る価値は、問いを立て、考え、意味をつくる力です。
逆に言えば、考えずにAIに頼りきってしまうと、自分のキャリアの幅を狭めてしまう可能性もあります。
だからこそ、生成AIを活用する今こそ、考える力や問いを深める力を意識的に磨くことが大切です。
生成AIは「考えた人」に味方する
生成AIは、決して脅威ではありません。
でも、思考停止のまま使えば、期待外れな結果を生み出します。
逆に、考えた上で使えば、これまでにない価値を生み出す強力なパートナーになります。
つまり、生成AIは「考えた人」にこそ味方してくれるツールなのです。
- 考えずに使えば、使われて終わる。
- 考えた上で使えば、使いこなせる。
この違いは、業務の質だけでなく、キャリアや働き方の質にも大きく影響していきます。
AIと共存する時代に、自分がどちら側に立つのか。
その答えは、日々の「考え方」と「使い方」に表れるのではないでしょうか。
読んでくださり、ありがとうございました。
生成AIを使いこなすには、「操作スキル」以上に、「問いを立てる力」や「思考の整理力」が欠かせません。
AIが進化する時代だからこそ、人間に求められるのは“考える力”。
もし今、社内での生成AI活用にモヤモヤがある方や、研修・教育設計に悩んでいる方がいれば、よろしければ一度ご相談ください。
論理的思考を育みながら、現場で活きるAI活用のサポートをしています。
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