こんにちは、キャリアと組織の未来をつなぐ人、尾形ヒロカズです。
「中堅社員が何を考えているのかわからない」
「言われたことはやるけれど、自分からは動かない」
「最近の取り組みにも、どこか距離を感じる」
こんな声を、組織づくりに関わる現場でよく耳にします。
実は今、多くの企業で中堅層のエンゲージメントが空白地帯になりがちです。
新卒は手厚くフォローする。管理職には研修がある。でも、その間にいる10年目前後の中堅層には、あまり手が届いていない。そんな構図が、エンゲージメント低下や離職予備軍の温床になっていることもあります。
今回は、そんな「無関心に見える中堅層」をどう巻き込むか。そのヒントを、いくつかの企業で見えてきた視点からお伝えします。
中堅層が無関心に見えるのには、理由がある
そもそも、なぜ中堅層は無関心に見えやすいのでしょうか?
いくつかの要因がありますが、特に大きいのはこの3つです。
① 組織に慣れ、変化に慎重になる
入社から10年前後。異動や昇進も一通り経験し、「波風を立てずにやり過ごす」ことが上手くなってくるタイミングです。
良く言えば安定。悪く言えば惰性。
新しい取り組みにも、「どうせまた変わる」と様子見を決め込んでしまう傾向があります。
② 期待されすぎず、支援も少ない
新人のように手厚くフォローされるわけでもなく、管理職のように育成対象とされるわけでもない。
自己責任でやって当然、という空気にさらされがちです。
でも実は、「誰にも期待されていないのでは?」という孤独感や、「キャリアの伸びしろが見えない」という閉塞感を抱えているケースもあります。
③ 何かを変えたいけど、リスクを負いたくない
中堅層は、家族や住宅ローンなど生活とのバランスも意識し始める時期です。
本音では「もっと良くしたい」と思っていても、うまくいかなかったときのリスクや周囲の目を気にして、声を上げにくくなってしまうことがあります。
巻き込むには、まず“耳を傾ける”ことから
エンゲージメントを高めるには、まずは中堅層の「今の声」に丁寧に耳を傾けることが大切です。
このとき注意したいのは、「意見を出させよう」とする前に、安心して話せる場を整えること。
たとえば、次のような対話を設計することで、少しずつ本音が見えてきます。
- 「これまでの仕事で、何が一番印象に残っていますか?」
- 「今、もっと手応えを感じたいことは何ですか?」
- 「“こうなったら、もう少し前向きになれるのに”と思うことはありますか?」
「今あるものへの意見」ではなく、「自分の経験から出てくる言葉」を引き出す問いのほうが、効果的なことが多いです。
「動ける場」をつくることで、エンゲージメントは動き出す
もうひとつのポイントは、小さく動ける仕掛けを用意することです。
「アイデアがあっても、出すだけで終わる」
「どうせ反映されないから言わない」
そんな無力感を持っている人も多いため、
「言ったら試せる」「やってみたらフィードバックがある」というサイクルを実感できる設計が大切です。
たとえば…
- 新人支援のワンポイント工夫を共有する場をつくる
- ちょっとした業務改善アイデアを試せる仕組みをつくる
- 自分の得意を小さく活かせるミニプロジェクトを設ける
こうした場を通じて、見えにくかった役割が少しずつ可視化されていくと、中堅層の自信と手応えが育ちやすくなります。
「無関心そうに見える」の奥には、期待と不安がある
中堅層が置かれた状況は、決して「やる気がない」だけでは語れません。
- 成長したいけど、どうすればいいかわからない
- 周囲に迷惑をかけたくない
- 自分の価値が伝わっていない気がする
そんな声なき声が、無関心に見える態度の奥に潜んでいることもあります。
エンゲージメントは、与えるものではなく、一緒に育てるもの。
だからこそ、「もっとこうしてほしい」と押しつけるよりも、
「何があれば、今より一歩踏み出せそうか?」を共に考える関係性が、第一歩になるのだと思います。
読んでくださり、ありがとうございました。
中堅層のエンゲージメントは、押しつけではなく、関わり方と仕掛けで変わっていきます。
もし今、組織の中堅層の関わりやエンゲージメントに課題を感じている方がいれば、よろしければ一度ご相談ください。
現場の声に耳を傾けながら、組織の状況に合わせた具体的なサポートをご提案しています。
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